先週観た映画『バクマン。』

知り合いに勧められた『バクマン。』を観た。原作は読んだことない。漫画を描く少年たちのサクセスストーリーで、DEATH NOTEを描いた人が描いた漫画、ってことしか知らない。

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この映画を一言でいうと

画力のある男子高校生と、作文のうまい男子高校生がタッグを組んで漫画を描き、週刊少年ジャンプに連載を始めることを目標に集英社に持ち込みを始める。
 

こんな人におすすめ

 
週刊少年ジャンプファン。マンガ好き。熱いストーリーが好きな人。劇場は若い人が中心だったけど、かつて青年や少女だった人たちにも、ぜひ観てほしいと思った。
 

個人的感想

「創造」って、こんなに楽しい!というのが伝わってくる映画だった。何かを作るということは、すごく辛くて、大変なことだけど、その分達成感はすごいものがあるし、それが受け入れられた時の、胸の奥から炭酸がブワー!と吹き出すみたいな気持ちよさと多幸感は筆舌に尽くしがたい。

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歴代人気作品で埋め尽くされた集英社の廊下を作品を手に歩いていくふたり。まだまだ世の中にはじぶんより強いやつ(漫画がうまいやつ)がいる?そんなの知るか。俺たちより強いやつを、俺たちは超えていく。若さゆえの勢いとまっすぐさが観ていて小気味よい。

そんな当たり前のことを、真正面から描いた作品だなと思った。
 
漫画を描くというのは手段のひとつで、この世に「創造」する行為というのは無数にある。お料理だってそうだし、会社員の仕事だって創造の一つだと思う。
 
日々の慌ただしさに押されて忘れがちな、シンプルだけど大切なことを思い出させてくれる映画だった。
 
キャラクターもそれぞれ個性がたっていて、はまり役ばかりだったので、ほっておいても話が転がっていきそうなしっくり感が楽しかったのだけど、その中でも秀逸だったのがクドカン演じる主人公のおじさんの川口たろう氏。

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主人公に漫画を描くことの楽しさと厳しさをその生き様で教えてくれる役どころだけど、まっすぐに不器用なまでに実直に、ひたすらに漫画愛だけを武器に生き抜いたその姿勢がカッコ良すぎて、惚れてしまいそうだった。私はカッコ悪さを衒いなく全面に出す潔い男性に弱い。っていうか誰でも弱いと思うけど。
 
また、個人的にはヒロイン役の女の子(小松菜奈)が、不用意に触れたら消えてしまいそうな、儚く繊細な美しさで見とれてしまった。『渇き。』にて映画デビューのモデル兼女優さんとのことです。

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