旅の終わりと織物の模様

ある本を読んでいて考えたこと。

人生を旅にたとえると、旅には始まりがあり、終わりもある。それは誕生と死を指すと、ずっと考えてきた。

でも、旅には目的地が様々あり、行く先は無限にあることを考えると、人生をたった一回の旅に例えるよりは、人生のステータスに応じて、いくつもの旅を重ねていくことにもたとえられるのではないか。

例えば、就職して、社会人としてのステータスに基づく旅の始まり。例えば、結婚して、相棒と共にスタートする旅の始まり。もしかしたら、思春期を迎えて、男性として、女性としての旅の始まりと考えることもできるかもしれない。

いくつかの旅の始まりを、私は経験してきた。そのうち、学生としての旅は終えた。(生涯を通じて学び続けることは可能だと思うけど、学生という肩書きを持つものとしての旅は終えた)未成年という旅も終えた。

まだ、始まっていない旅もある。終えていない旅もある。幾つもの旅が重なったりして、織物のように私の人生は綴られていく。

願わくば、旅の終わりに自分の後ろを振り返った時に、納得のいく笑顔で自分の軌跡を見返せますように。そこに、自分の好きだと思える模様を織り出せますように。

私の機織りは、まだ続きますように。