無闇に謝らないということ

今読んでいる本に、ものすごくズシンとくるセリフが出てきた。

「自分が悪いことをしたときじゃなくて、相手の期待に応えられなかったときに謝っちゃう性格なんだな」

主人公の少年が、『フラガール』という映画を観たことがあるかを訊かれ、つい「すみません、名前は知ってるんですけど」と言った後のセリフ。

希望の地図

希望の地図


私もだいぶ自分をコントロールできるようになってはきたけど、今でも時々、自分は悪いことをしてないのにすみません、って言ってしまうことがある。

もともとよく謝っちゃうほうだ。なまじ相手が望んでいることや考えていることがわかっちゃう方なので、それに沿った動きができないと、罪悪感をかんじる。それですぐに謝っちゃう。

相手が望んでいることが分かるのは当たり前だと思って育ってきたけど、社会に出てみたらそれが分からない人もいるんだと気づいた。もちろん、分かるけど、あえてコントロールされない姿勢を保つ人もいる。私が目指しているのはそこ。

相手の期待に応えられないことに、罪悪感を感じる必要はない。私は私、あなたはあなただから。

母親との関係性から自立した一人の人間として立つことを学んだつもりだったけど、最近忘れてたなと気付かされた。

相手の気持ちを慮ることは大事だけど、私が相手の期待に応えられないことで相手の気持ちを軽んじていることにはならないし、私が相手の期待に応えられないことで相手の機嫌が悪くなっても、それは私が負うべき責任ではない。

当たり前のことなんだけど、自分に言い聞かせていないとすぐ忘れちゃう。

GESTALT GEBET
ゲシュタルトの祈り
Ich lebe mein Leben und du lebst dein Leben.
私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。
Ich bin nicht auf dieser Welt, um deinen Erwartungen zu entsprechen -
私は何もあなたの期待に応えるために、この世に生きているわけじゃない。
und du bist nicht auf dieser Welt, um meinen Erwartungen zu entsprechen.
そして、あなたも私の期待に応えるために、この世にいるわけじゃない。
ICH BIN ich und DU BIST du -
私は私。あなたはあなた。
und wenn wir uns zufallig treffen und finden, dann ist das schön,
でも、偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なことだ。
wenn nicht, dann ist auch das gut so.
たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。
Frederick Perls
フレデリック・パール

ゲシュタルトの祈り

それにしても、いいタイミングでリマインドしてくれるなあ。ご先祖様、ありがとう。