サザエさん症候群
サザエさんを知っていますか。
この文章が日本語で書かれていることを考えると、これを読んでいる殆どの人がサザエさんを知っているだろう。
説明するまでもなく、長谷川町子先生による日本の国民的マンガであり、おそらく最も幅広い年代の人々に愛され続ける、ご長寿アニメの代表格の主人公である。
俗にサザエさん症候群といえば、日曜の夕方サザエさんの放送が始まると、ああ、日曜ももう終わり→日曜終わって月曜きたら会社に行かねばならない→やだ!、と落ち込むサラリーマン特有の心理状態のことを指すが、この度私は別のサザエさん症候群にかかっていることがわかった。
フグ田サザエ。
意外に若くて、永遠の23歳。
自分がサザエさんより年上になってしまったことに気づいたのは30をとっくに超えていたときで愕然としたが、その後、同じくご長寿マンガのこち亀主人公の両津勘吉より年上になったことに気づいたときはもうどうでもよくなっていた。
閑話休題。
サザエさんといえば、お財布を忘れて買い物に行くなど、うっかりキャラとして有名だが、先日の私はサザエさんと肩を並べるくらいうっかりキャラ爆発だった。
ビザが必要な海外に行くため、証明写真を撮影して期日までに旅行会社に送らねばならなかったが、色々あって撮影が遅れ、期日翌日に撮影して、速達で送るつもりだった。
が、期日翌日は休日だったので、これ、旅行会社にそのまま届けちゃえばいいんじゃないか?と思いつき、外出ついでに小一時間かけて旅行会社までやってきた。
そこで、一つ目のウッカリ。
HISのように大手の会社ではなかったので、休日はオフィスが開いていなかった。固く閉ざされた扉の前に崩れ落ちるわたし。せめて、出かける前に電話の一本でも入れておけば…ツメの甘さが露呈したな。
その後折角ここまで来たから、せめて写真をポストに入れて帰ろう、と思ったここで二つ目のウッカリ。
一緒に同梱するはずだった、パスポートコピーをとってない。しかもパスポート家にある。
サザエさん以下である。
サザエさんていうか、もう脳に障害があるんじゃなかろうかという出たとこ勝負ぶりである。
私は緊急事態には、全然生き残れない自信がある。
たぶん地震が起きたらおたまとか握りしめて外に飛び出すんだろう。これ以上りっぱなサザエさんにならないために出来ることとして、有事の際のシミュレーションを完遂することを、10月中の目標とすることにした。